素朴な生活文化も離島の魅力のひとつですが、本土の都会とは切り離されたその魅力は、観光スポットを巡るだけではわからないもの。ここではウニ漁や海女漁、民泊などを体験できる島をご紹介。島の暮らしの文化を少しだけ体感してみてはいかがでしょう。
Summery
利尻島でウニ漁と利尻昆布おみやげ作り体験
ユニークな体験で利尻島の恵みを知る
利尻島では、名産のウニと利尻昆布を絡めた興味深い体験が楽しめます。ひとつは「ウニ採り体験」。磯船に乗り、島の漁師と同じようにタモと箱メガネを使いウニを採ります。採ったウニはその場でむいて味わうこともできます。
もうひとつは「利尻昆布お土産づくり」で、一枚の大きな利尻昆布を加工し花折昆布、昆布だしパック、おしゃぶり昆布の3つの加工品を作ります。パッケージの製造者欄に自分の名前が入る、世界にひとつだけのおみやげは、旅のよい記念になりそうです。
舳倉島で伝統の海女漁
青く透き通った海を潜る海女漁を見学
「海女の島」として知られる舳倉島の周囲は、四季を通じて豊富な海の幸の宝庫となっています。漁の時期に訪れるとウェットスーツと水中眼鏡を身に付けた海女を大勢見ることができます。海女たちが獲るのは、名産として名高いアワビやサザエなど。なかでも舳倉島の天然のアワビは養殖ものにはない風味と食感で、身の厚み・歯ごたえ・甘みのどれをとっても一級品とされています。島にいる海女と会話をすることも舳倉島の楽しみ方のひとつです。
隠岐諸島・海士町の魅力を知る民謡キンニャモニャ
ホテルや島宿に泊まって、島の文化や自然に触れる旅を
隠岐諸島・海士町(中ノ島)発祥という民謡「キンニャモニャ」は、楽しい歌詞の中に隠岐の自然・文化・人情などの魅力が歌い込まれています。踊りもユニークで、しゃもじを両手に持って股の下で打ったり、背中にまわして叩いたりと、見ているだけでも楽しむことができます。海士町では現在、多くの人に島を好きになってもらいディープな島の魅力を知ってもらう場として、「島宿」などの島づくりも進行中。大自然が織りなす圧巻の景色をはじめ、食・文化・人に至るまで魅力にあふれる島を訪れてみましょう。
民泊で、五島列島・宇久島の暮らし体験
宇久島の豊かな海の幸をいただきます
五島列島の北に位置する宇久島は、島での暮らしや生活を体験できる民泊が充実。受入れ先も20家族ほどと、個性豊かな宿泊体験を楽しむことができます。家族が港までお出迎えをしてくれる所から民泊がはじまり、夕食作りから片付け、団らん、朝食まで、家族のような時間を過ごすことができます。5~6月の初夏の季節になるとウニ割り体験も人気で、トゲトゲのウニから黄色い身が見えてきたときの感動はひとしお。磯の香のする獲れたての味わいの濃厚さに驚かされるとともに、宇久島の食材の豊かさにも改めて気づかされることでしょう。
吐噶喇列島・宝島の移住者の島バナナ加工
島のバナナを加工して人気商品に
吐噶喇列島全体で自然栽培されているのが台湾バナナ系統の「三尺島バナナ」です。通常のバナナに比べ小ぶりですが、甘味がギュッと凝縮され、とてもクリーミーです。宝島では、傷みやすい島バナナが捨てられているのをもったいないと感じ、これを原料にしたコンフィチュールを作る移住者もいます。各特産品コンクールで受賞するなど注目を集め、プレーンのほか、ドラゴンフルーツやパッションなどと組み合わせた商品もがあります。