美しい海岸線や田園風景、緑豊かな山々など日本の原風景を凝縮した佐渡は“リトル日本列島”ともよばれる風光明媚な島です。そんな佐渡島の絶景スポットや島グルメ、伝統文化などの魅力を2泊3日で堪能するプランをご紹介します。新スポットも登場し、魅力も進化しています。
Summery
1日目午前:レンタカーで島内の絶景スポットへ
佐渡の玄関口・両津港からレンタカーで出発
新潟港から超高速船・ジェットフォイルを使うと1時間余りで到着する佐渡島。旅の起点となるのは島の中央部にある両津港です。到着したらレンタカーに乗り換え、島の景勝地巡りに出発。海沿いの道を北上し佐渡北端を目指します。島の北部には飲食店が少ないので、お昼は早めにフェリーターミナル周辺で済ませてしまうか、フェリー乗り場の売店でお弁当を購入しておくのがおすすめです。
<次のスポット[二ツ亀]まで>
車で約50分
島内随一の絶景ロードへ
佐渡北端に立つ「弾埼(はじきざき)灯台」から南下する島西側の「外海府(そとかいふ)」とよばれるエリアは、「大野亀」や「二ツ亀」という絶景スポットが点在するため、島随一の景観が楽しめる道として知られています。大野亀も二ツ亀もそれぞれ巨大な一枚岩が海に突き出し、まるで亀のように見えることから名付けられました。周囲の海の透明度は素晴らしく、佐渡島の海の美しさを体感できます。
■スポット情報
大野亀(おおのがめ)
住所:新潟県佐渡市願
アクセス:両津港から車で約1時間
滞在所要時間:30分~1時間目安
二ツ亀(ふたつがめ)
住所:新潟県佐渡市鷲崎
アクセス:両津港から車で約50分
滞在所要時間:30分目安
<次のスポット[尖閣湾]まで>
車で約1時間
1日目午後:奇岩が続く尖閣湾を海上から見物
海中透視船で尖閣湾の美しさを体感
風光明媚な外海府エリアにある「尖閣湾」は、地質学の権威・脇水鉄五郎が天下の絶景と称賛したというほどの景勝地です。高さ30m級の尖塔状の断崖が連なるダイナミックな景色は圧巻! ここには海中公園が整備されており、展望台から湾が一望できます。また3月中旬~11月には海中透視船(グラスボート)が運航しており、海上から迫力ある眺望を楽しめるほか、海の中も見学することができます。
■スポット情報
尖閣湾(せんかくわん)
住所:新潟県佐渡市北狄~姫津
アクセス:両津港から車で約60分
滞在所要時間:60分目安
<次のスポット[相川・七浦海岸エリア]まで>
車で約20分
1日目夕方:相川・七浦海岸の海を望む温泉宿に宿泊
日本海に面した宿の露天風呂でのんびり
1日目の観光を終えて、島の西側の相川や七浦海岸エリアに点在する海を望む温泉宿へ。開放的で眺望のよい露天風呂で、景色とともに湯浴みすれば旅の疲れが癒やされます。また各宿自慢の夕食も楽しみのひとつです。とれたての海鮮など地元食材をふんだんに使った佐渡の味覚を堪能できます。
<次のスポット[きらりうむ佐渡]まで>
車で約5分
2日目午前:佐渡金銀山や関連の遺構を巡る
佐渡金銀山の魅力を知り坑道跡へ
江戸時代に金鉱脈が発見された日本最大級の佐渡金銀山やそれにまつわる遺構は、佐渡を巡る上で外せないスポット。その歴史や価値、魅力について、まずは佐渡金銀山ガイダンス施設「きらりうむ佐渡」で知るのがおすすめです。理解を深めたら、実際に「史跡 佐渡金山」で坑道や採掘施設などを見学してみましょう。また新しい楽しみ方として、2020年11月からはMRグラスというメガネ型デバイスを付けて坑道内を歩く、ウォークスルー型アトラクション「アイランド・ミラージュ」も開始しました。プロジェクションマッピングなどの技術によって広がる仮想世界を巡ることができます。
■スポット情報
きらりうむ佐渡(きらりうむさど)
住所:新潟県佐渡市相川三町目浜町18-1
アクセス:両津港から車で約50分
滞在所要時間:30~60分目安
史跡 佐渡金山(しせき さどきんざん)
住所:新潟県佐渡市下相川1305
アクセス:両津港から車で約50分
滞在所要時間:60~90分目安
<次のスポット[北沢浮遊選鉱場跡]まで>
車で約5分
近代に活躍した巨大遺構を見学
「史跡 佐渡金山」近くの「北沢浮遊選鉱場跡」も必見です。昭和期に稼働した工場跡や発電所跡の廃墟が残されています。当時、東洋一の鉱石の処理能力を誇った巨大な建物が朽ち果て、ところどころ蔦が絡まる様子は浮世離れした独特な景観です。まるでアニメの背景画のようで、写真映えするスポットとしても注目されています。
■スポット情報
北沢浮遊選鉱場跡(きたざわふゆうせんこうばあと)
住所:新潟県佐渡市相川北沢町3-2
アクセス:両津港から車で約50分
滞在所要時間:30分目安
<次のスポット[佐和田エリア]まで>
車で約20分
2日目昼:寿司ランチと海カフェでひと休み
佐渡沖の魚介を堪能できる回転寿司
「北沢浮遊選鉱場跡」から少し車を走らせて、飲食店が集まる佐和田エリアへ。手軽に佐渡沖で水揚げされた地ネタを味わえる回転寿司が人気です。その日に佐渡の漁港に揚がったネタを提供する店もあり、思う存分新鮮な魚介をいただけます。
食後には海を見渡すカフェでのんびりティータイムを過ごしましょう。金銀山のある相川や、佐和田の少し南の真野エリアなどに海を望むカフェが点在していますので、ぜひチェックしてみてください。
<次のスポット[小木港]まで>
車で約30分
2日目午後:佐渡の文化を体感できるスポットへ
伝統のたらい舟で海上散歩を楽しむ
佐渡の南にある小木で乗船できるたらい舟は、特に観光客に人気の高いレジャーです。小木海岸は岩礁が多く、サザエやアワビ、ワカメ収穫に適した地形ですが、舟が入りにくいため、小回りが利きやすいように洗濯桶を改良したたらい舟が活躍していました。船頭さんが漕ぐ舟に乗船できるほか、自分で漕いでみることもできます。
<次のスポット[宿根木集落]まで>
車で約8分
廻船業で栄えた昔ながらの集落を歩く
小木海岸の入江に面した「宿根木」は北前船の寄港地として発展した集落で、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。船大工など北前船に携わる人々が集まり暮らしていたもので、狭い範囲に100棟を超える民家が密集し、独特な風情が漂います。内部を見学できる民家や、カフェ、宿もあり、ゆっくり散策して賑わった当時に思いを馳せてみましょう。見学後は、南佐渡エリアの宿に泊まり、最終日に備えましょう。
■スポット情報
宿根木集落(しゅくねぎしゅうらく)
住所:新潟県佐渡市宿根木
アクセス:両津港から車で約70分
滞在所要時間:60分目安
<次のスポット[岩首昇竜棚田]まで>
車で約60分
3日目午前:古き良き日本の原風景を鑑賞
江戸時代から続く岩首昇竜棚田へ
南北に山地のある佐渡は、平野だけでなく山間にも棚田が作られており、昔ながらの美しい農村風景を望むことができます。一説によると、江戸時代に金銀採掘のために人口が増え、食料不足を補うために開墾された棚田もあるといいます。複数点在する棚田の中でも特に景色が美しいことで知られる「岩首昇竜棚田」へ足をのばしてみましょう。江戸時代から守られている460枚の棚田の奥には海が広がり、その風景に心が和みます。見学の際は、田んぼや畦に入ったり農作業の迷惑にならないように注意し、マナーを守って楽しみましょう。
■スポット情報
岩首昇竜棚田(いわくびしょうりゅうたなだ)
住所:新潟県佐渡市岩首
アクセス:両津港から車で約50分
滞在所要時間:30分目安
<次のスポット[国中平野の飲食店]まで>
車で約50分
3日目昼:昼食に佐渡名物の海鮮丼をいただく
脂ののった天然ブリを味わう
最終日の昼食は、「国中平野」というエリアで海鮮をいただきます。仲買人を通さずに漁師から直接仕入れた旬の魚介を使った寿司は、新鮮そのもの。また冬に旬を迎える脂ののった天然の寒ブリを使ったブリ丼は、分厚く切った身の弾力のある食感と、とろけるような口あたりの逸品です。シャリに使用している佐渡産のコシヒカリとの相性も抜群です。
<次のスポット[トキの森公園]まで>
車で約5分
3日目午後:特別天然記念物のトキを観察
トキの森公園でトキに出会う
トキの森公園はトキに関する施設が集まっているトキに会えるスポットです。園内の「トキふれあいプラザ」では、飼育ケージにマジックミラーの窓が設置されており、間近でトキを観察できます。また、野生トキ観察・展望施設「トキのテラス」では屋内観察室と屋上テラスがあり、トキが生息する里山を一望することもできます。
美しい佐渡の風景に別れを告げて、佐渡の旅も終わりです。両津港へ向かいレンタカーを返却し、ジェットフォイルで島を後にします。
■スポット情報
トキの森公園
住所:新潟県佐渡市新穂長畝383-2
アクセス:両津港から車で約15分
滞在所要時間:60分目安
野生トキ観察・展望施設「トキのテラス」
住所:新潟県佐渡市新穂正明寺1277
アクセス:両津港から車で約20分
滞在所要時間:30~60分目安
<帰路へ>
新潟港まで超高速船・ジェットフォイルで約70分