吐噶喇列島エリア

秘境中の秘境・吐噶喇列島の3島巡り6泊7日

中之島(鹿児島県)平島(鹿児島県)悪石島(鹿児島県)

日本最後の秘境とも称される吐噶喇列島の中から、仮面神・ボゼで知られる悪石島、有人7島の中で一番大きい中之島、平家の落人伝説が残る平島の3島を、7日間かけて巡るプランです。無垢の自然と独自の文化をじっくりと堪能しましょう。

Summery

1~2日目:23時に鹿児島港出港、悪石島へ

6泊7日の長旅に出発

2018年に就航した村営定期船フェリーとしま2

吐噶喇列島に向かうフェリーは毎週月・金曜の23時に鹿児島港南ふ頭から出港します。2時間前から乗船可能なので、鹿児島市内で料理をテイクアウトして船内で食べるのもいいですね。またこれから向かう島々にもお店はありますが、本土のような品揃えではないため乗船前に予め軽食などを買っておくと安心です。島内では車移動を推奨しますが、車を持ち込めない場合は宿泊先で貸してもらえることもあるので予約時に相談してみましょう。

 

※「村営定期船フェリーとしま2」についての詳細は下記にお問合せください。

十島村役場

 

<次のスポット「悪石島」まで>

フェリーで約10時間

10時間以上の船旅を経て悪石島に到着!

悪石島の玄関口・やすら浜港

旧暦の7月16日にのみ出現する仮面神・ボゼ

高台にある美女とネズミと神々の島 記念碑

鹿児島港出港後、5番目に寄港する悪石島へは午前中に到着。護岸に描かれたボゼが出迎えてくれます。下船後は宿泊先となる上集落へ向かい、遅めの朝食をいただきましょう。なお吐噶喇列島の島々には飲食店がなく、宿の料金は基本的に1泊3食付きで設定されています。上集落に向かう途中の立ち寄りスポットとしては、「美女とネズミと神々の島 記念碑」があります。本土復帰直後の悪石島の窮状を伝えた元朝日新聞社・秋吉茂氏のルポルタージュの記念碑で、天気のよい日には中央の穴から小宝島が見えることもあります。

 

■スポット情報
美女とネズミと神々の島 記念碑
住所:鹿児島郡十島村悪石島
アクセス:やすら浜港から徒歩約20分
滞在所要時間:15分目安

 

<次のスポットまで[砂蒸し温泉]まで>

車で約10分

2日目:悪石島ならではの温泉体験

亜熱帯植物の先にある砂蒸し温泉へ

まさにジャングル!亜熱帯植物が生い茂る自然遊歩道

ここが砂蒸し場。やすら浜港から約1.7kmの場所にある

冬はポカポカして気持ちいいが夏はかなり熱くなるので注意

宿に荷物を下ろし昼食を済ませたら、島の西側にある温泉へ出かけます。やすら浜港まで車で行き、そこからは徒歩移動します。亜熱帯植物が生い茂る「自然遊歩道」に入り少し進むと、キャンプ場としても利用できる「湯泊温泉公園」があります。園内にも温泉施設はありますが、お目当てはすぐ近くにある「砂蒸し温泉」。地熱で温められた砂を軽く掘り、そこにシートを敷いて服のまま横になるというユニークな入浴スタイルです。現地には管理者などがいないので、宿で入浴方法を教わってから行くことをおすすめします。

 

■スポット情報

砂蒸し温泉

住所:鹿児島郡十島村悪石島

アクセス:やすら浜港から徒歩約30分

滞在所要時間:20分目安

 

<次のスポット「中之島」まで>

フェリーで約3時間

3日目:中之島へ移動、トカラ馬と戯れる

小ぶりでかわいいトカラ馬とご対面

トカラ馬は日本に8種類しかいない在来馬のひとつ

人懐っこいトカラ馬。直接餌をあげることもできる

本土とは比べ物にならないくらいたくさんの星を観察できる

宿での朝食後、7時15分出港のフェリーで中之島に向かいます。中之島は、面積も人口も吐噶喇列島の有人7島で最大・最多の島です。ここには、西洋種の影響を受けていない日本在来馬のトカラ馬と触れ合える「トカラ馬牧場」があります。トカラ馬は吐噶喇列島の固有種で、昔は農耕馬として重宝されていましたが、時代とともに数が減り絶滅寸前だった時期もありました。その後、大切に保護され、現在は19頭が元気に暮らしています。トカラ馬牧場のすぐ近くには九州最大級の望遠鏡を完備する「中之島天文台」もあります。事前予約が必要ですが、夕食後に天体観測に訪れてみるのもよいでしょう。

 

■スポット情報

トカラ馬牧場

住所:鹿児島県鹿児島郡十島村中之島高尾

アクセス:中之島港から車で約15分

滞在所要時間:30分目安

 

中之島天文台

住所:鹿児島県鹿児島郡十島村中之島155-113

アクセス:中之島港から車で約15分

滞在所要時間:60分目安

 

<次のスポット[十島村歴史民俗資料館]まで>

徒歩ですぐ

4日目:歴史民俗資料館で吐噶喇列島を学ぶ

トカラならではの興味深い展示は必見

ここに来ればいつでもボゼに会える

吐噶喇列島有人7島の文化や歴史を一堂に展示している

午後からは「十島村歴史民俗資料館」で吐噶喇列島について学びましょう。「トカラ馬牧場」のすぐ目の前にあり、吐噶喇列島の歴史、島の暮らしと文化、島の精神文化を解説パネルや展示品で詳しく紹介している資料館です。各島を紹介するビデオもあり、じっくり観覧できます。年に一度しか現れない悪石島の神様・ボゼにも出合えるおすすめのスポットです。

 

■スポット情報

十島村歴史民俗資料館

住所:鹿児島県鹿児島郡十島村中之島150-304

アクセス:中之島港から車で約15分

滞在所要時間:60分目安

 

<次のスポット[セリ岬]まで>

車で約30分

5日目:セリ岬からの眺望を楽しむ

牧場の向こうに広がるビュースポット

まっすぐ伸びた道の先に灯台がある

中之島の南東端に位置するセリ岬。中央に見える奇岩もみどころ

最終日は、島の南東側の絶景スポット「セリ岬」へ。宿からしばらく車を走らせると、牛が放牧されているのどかな牧場に到着します。牧場の間にまっすぐ伸びる道の先にあるのが「ヤルセ灯台」で、牧場の緑と空の青によく映える白い灯台はとても印象的です。灯台の下周辺は、アラやヒラアジが釣れる好ポイントとしても人気があります。また、灯台の裏手にある断崖絶壁・セリ岬では、海から奇岩がそそり立つ迫力満点の風景を楽しめます。柵などは設けていないので注意して見学しましょう。
※2021年3月現在、台風による道路災害のためセリ岬・ヤルセ灯台への道は通行止め。観光する際は十島村役場に確認してください。

 

■スポット情報

ヤルセ灯台

住所:鹿児島県鹿児島郡十島村中之島

アクセス:中之島港から車で約30分

滞在所要時間:30分目安

 

<次のスポット[平島]まで>

フェリーで約2時間

6~7日目:平島散策、翌日午前に鹿児島へ

平家伝説が残る島で自然美を満喫!

集落の北側にある樹齢1000年といわれるガジュマル

パノラマビューを楽しめる平島大浦展望台

ほかではあまりお目にかかれない巨大な甌穴

大岩の中央部分の空洞が平家の穴といわれている場所

旅も終盤、早朝出港のフェリーに乗り込み約2時間で平島・南之浜港に到着です。到着後は宿で朝食をいただきましょう。午後からは宿の弁当を持ち、島の東側にある「平島大浦展望台」へ。東之浜の美しい海岸線を見渡せるほか、天候次第で吐噶喇列島全島が見える唯一の場所です。眺望を楽しんだら「東之浜」へ移動しましょう。海岸線に沿って歩いていると大きな潮溜まり・甌穴が現れ、その先には「平家の穴」とよばれる洞窟が控えています。平島は平家の落人が最初に住んだ島といわれており、この洞窟は追っ手を監視するために作ったと伝えられています。

ここで吐噶喇列島3島巡りの旅は終了、翌朝出港のフェリーで鹿児島港へ戻ります。

 

■スポット情報

平島大浦展望台(たいらじまおおうらてんぼうだい)

住所:鹿児島県鹿児島郡十島村平島353

アクセス:南之浜港から車で約15分

滞在所要時間:30分目安

 

<帰路へ>

鹿児島港までフェリーで約10時間