舳倉島エリア

舳倉島一周日帰りプラン

舳倉島(石川県)

輪島港から定期船で舳倉島へ。島内にはレンタカーがなく徒歩での散策になります。港の周辺に広がる海村風景が魅力なので、素朴な景観を歩いて楽しみましょう。島のシンボルである2つのタワー、渡り鳥の楽園で野鳥観察と、のんびり島内をめぐる日帰りプランを紹介します。

Summery

1日目午前:輪島港から定期船で舳倉島港へ

輪島港から定期船で出発

輪島港に停泊する定期船の希海(のぞみ)

約1時間半の船旅で舳倉島港に到着

舳倉島と本土を結ぶ定期船は1日1往復です。輪島港を出航して舳倉島に午前中に着く予定ですが、波の高さなど気象条件によって、その日出航するかどうか毎朝早朝に「へぐら航路」のホームページ上で発表されます。確認を忘れずにしましょう。

 

※詳細は下記でご確認ください。

へぐら航路の出航情報

海村集落など港周辺を散策

屋根の上に漁で使うロープを干している家もある

ワカメなどを軒下に吊るしている光景に出合えることも

道路上に停車中の三輪車。素朴な生活が垣間見える

島の南側の舳倉島港周辺には、木造で趣のある民家が軒を連ねています。まずは、日本の原風景ともいえるこの海村風景を見るために周辺散策からはじめましょう。島民のほぼすべてが漁業で生計を立てていることから、港周辺には漁船や魚獲りのための道具などが無造作に置かれています。島に車はなく、道路上には島民の主要な移動手段でもある自転車や三輪車も多く見られます。

 

<次のスポット[舳倉島灯台]まで>

徒歩で約5分

渡り鳥との出合いを求めて島の内陸部へ

舳倉島のシンボル・舳倉島灯台とへぐら愛ランドタワー

森に囲まれた野鳥観察舎

希少価値が高く、美しい鳴き声のキビタキが見られることも

港から内陸部へ続く道を進むとすぐに目に入るのが、2つのタワーです。向かって右側が「舳倉島灯台」で、現在も無人で稼働中の現役灯台です。左側の「へぐら愛ランドタワー」は海水から飲用水を各家庭に送る高架配水塔の役目を果たしています。この2つのタワーから西へ徒歩すぐの森の中には、島を訪れる渡り鳥たちを観察するための「野鳥観察舎」があります。ここでゆっくりベンチに腰をおろして双眼鏡を構えていれば、森の木々にとまるかわいい小鳥たちに出合えるかもしれません。

 

<次のスポット[島内の民宿]まで>

徒歩で約5分

1日目午後:島内を一周して、定期船で輪島港へ

島を守る7つの小社にお参り

航行安全の神様と伝わる金比羅神社

島の歴史にも深い関わりがある観音堂

海に向かって立つ恵比須神社の鳥居

昼食をあらかじめ予約しておいた民宿ですませて島内一周に出発! ゆっくり歩いて約1時間の行程です。舳倉島の大きな特徴のひとつが、この小さな島内に7つもの神社があることです。海沿いの道を歩いて行くと、ほぼ等間隔で小さな社が現れます。港から時計周りに「奥津比咩神社」「八坂神社」「金比羅神社」「無他神社」「観音堂」「恵比須神社」「伊勢神社」で、それぞれ漁業の繁栄や、海の安全などを司る神様とされています。どの神社も小ぢんまりとして、強風や荒波から社を守るために自然石を積んだ石垣に囲まれているのが特徴です。

美しい海岸の風景に癒されながら歩く

島民の思いが込められたケルン(築山)

火山活動が生んだ島なので周囲は岩場が多い

ミステリアスな伝説を持つ龍神池

島内一周散歩をしていると、海岸のいたるところで目にするのがケルン(築山)とよばれる自然石を積み上げた小山です。ケルンは海女漁の時の目印だったり、航行の安全祈願のためのお守りであったりと、さまざまな目的のために積まれたもので、美しい海を背景に立つその姿には独特の存在感があります。火山活動によって生まれたとされる舳倉島は、海岸線がほぼ岩場になっており、磯の生き物たちの格好の棲み家にもなっています。澄み切った青い海とゴツゴツした岩場のコントラストも写真映えするポイントです。また、島の北側中央付近に位置する「龍神池」には、池の底が竜宮城に通じていて、水が枯れることがないというミステリアスな伝説も残されています。

 

<次のスポット[舳倉島港]まで>

徒歩で約1時間

15時発の定期便で舳倉島港を後にする

波静かな舳倉島港の風景

定期船は1日1往復だけなので、出航時刻の約30分前には舳倉島港に戻っておきましょう。最後は何もせずにゆっくりと海を眺めながら過ごす時間もよいもの。今回は日帰りですが、バードウォッチングが目的なら、時間に余裕を持つためにも宿泊するのがおすすめ。都会では味わえない時間を満喫できる舳倉島をぜひ一度訪れてみてください。