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空から見ると島の成り立ちがみえてくる!バーズアイでみる離島のかたち

利尻島(北海道)見島(山口県)対馬(長崎県)竹島(鹿児島県)硫黄島(鹿児島県)久賀島(長崎県)青ヶ島(東京都)

太古の時代の地殻変動からはじまる島の成り立ちはさまざま。火山によるカルデラ地形そのままの島もあれば、複雑な地形による偶然の産物で動物のように見える島もあります。離島旅の入口として、空から眺めたユニークな「島のかたち」にも注目してみましょう。

Summery

世界でも珍しい二重カルデラの青ヶ島

噴火がもたらした特異な地形

空撮画像だと、二重カルデラの外輪山、内輪山がはっきり(写真奥)

東京から南へ358Kmの太平洋上に浮かぶ、伊豆諸島最南端の有人島・青ヶ島は、珍しい二重カルデラ地形の島です。南側に広がる「池之沢」とよばれる、数千年前の噴火がもたらした大きな外輪山カルデラの内側に、江戸時代の天明の大噴火によってできた内輪山の「丸山」があります。上空からはその特徴的な火山地形がはっきりと分かり、青ヶ島へ行くヘリコプター利用の際には、実際にその全景を目の当たりにすることができます。その成り立ちゆえ切り立った断崖絶壁の島となっており、船の着岸が天候や波の影響を受けやすく、アクセスの困難さでも知られています。

牛の形をした山口県最北端の島・見島

牛の形の島に自然と歴史がいっぱい

山口県の沖合にぽつんと浮かぶ。牛のお腹にあたる窪んだ部分が宇津港(写真中央)

山口県の最北端に位置する見島は面積約7.8平方キロメートルほどの、牛の形をした小さな島です。牛の鼻先にあたる位置に立つ北灯台は、水平線から昇る朝日と沈む夕日を1カ所で見ることができる全国的にも珍しい場所です。そして牛の後ろ足にあたる位置には、7世紀後半~10世紀初頭にかけて作られたと推定されるジーコンボ古墳群があります。さらに見島は牛の形をしているだけではなく、日本の在来種であり国の天然記念物に指定されている、見島牛の産地としても有名です。

五島列島南部、馬蹄形の久賀島

久賀湾と山々が織りなす島

五島列島では3番目に大きい島となる久賀島

久賀島は福江島から東北に2Kmほど、五島列島の南部に位置しており、北側から島の中心にかけて久賀湾が広がり、山に囲まれた周囲約52Kmの島です。島の中央に向かって深く切れ込む久賀湾と、その両側に迫る山々とで形作られるシルエットはまさに馬のひづめのような形をしています。島の東にある「折紙展望台」からは、美しい久賀湾と豊かな山々を一望することができます。また多くの潜伏キリシタンが移住し、激しい弾圧も繰り広げられたため、その歴史を伝える教会堂や殉教地が残されています。

海抜0mから登れる利尻山

利尻山で海抜0~1721mの標高差を体感

美しい山容から「利尻富士」ともよばれる利尻山

利尻島中央部にそびえる標高1721mの利尻山は、作家・登山家の深田久弥著『日本百名山』で一番目に数えられている北の秀峰です。標高約200mの北麓野営場など登山口はいくつかありますが、海岸線の海抜0m地点から登り始めることができるのも大きな特徴。利尻山は「新花の百名山」にも選定されており、登山途中には固有種のリシリヒナゲシやボタンキンバイなど多くの高山植物が目を楽しませてくれます。また独立峰だけに、山頂から望む360度のパノラマビューは見事。晴れていれば隣の礼文島がくっきりと見え、まさに空を舞う鳥の視点で開放的な風景を見渡せます。

対馬のリアス式海岸美を代表する浅茅湾

天然の要塞となった浅茅湾の魅力

複雑な入江と無数の島々が造りだす典型的なリアス式海岸

対馬のほぼ中央西側に広がる浅茅湾(あそうわん)は、人の手のような小さな陸地がいくつも伸び、複雑な入江を形成しています。人工的な建物も少なく、「壱岐対馬国定公園」に指定された風光明媚な海域になっています。対馬のリアス式海岸がもたらす多島美を代表する景観といえるでしょう。朝鮮半島の方向に広がっているため、かつては国防の要としても重要視されました。波も穏やかで、シーカヤックを楽しむ観光客も多いです。また真珠やマグロの養殖などの産業も盛んです。

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