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世界が認めた、自然の驚異と文化遺産で知られる島

島後(島根県)上甑島(鹿児島県)対馬(長崎県)屋久島(鹿児島県)西ノ島(島根県)奈留島(長崎県)中甑島(鹿児島県)硫黄島(鹿児島県)中ノ島(島根県)久賀島(長崎県)下甑島(鹿児島県)知夫里島(島根県)悪石島(鹿児島県)頭ヶ島(長崎県)野崎島(長崎県)

隔絶された環境ゆえに保存されてきた離島の自然や文化には、希少価値の高いものが数多くあります。なかでも、国連の機関であるユネスコにより普遍的な価値を認められた自然遺産・文化遺産の主なものをここではご紹介。世界に名だたる小さな島の価値を再認識しましょう。

Summery

屋久島の世界自然遺産の代表格・縄文杉

太古の森を有する世界自然遺産の島

幹がゴツゴツしている縄文杉。発見当初は「大岩杉」と呼ばれていた

根が痛むのを防ぐため設けられた展望デッキから見学する

世界自然遺産登録ゾーンの西部林道。道は狭く蛇行しているところも多いので運転注意

海岸部は亜熱帯性気候、中央部は亜高山帯地帯のため、島全体に多種多様な植物が生育している屋久島。世界的にも特異なこの生態系が高く評価され、1993年、白神山地とともに日本て初めてとなる世界自然遺産に登録されました。島の面積の約2割にあたる1万747ヘクタールが世界自然遺産登録エリアで、屋久杉の巨木の代表格としてもっとも有名な「縄文杉」もその一部。悠然と立つその姿を見に世界中から多くの人が訪れています。アクセスのしやすさでいえば、島の西側を走る通称「西部林道」も、沿岸部で唯一の世界自然遺産登録エリアです。日本最大級の照葉樹の森が広がり、ヤクシマザル、ヤクシカといった屋久島固有の動物にも出合えるドライブコースとして人気があります。

五島列島の世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」集落

海を隔てた島の集落で密かに続けられた敬虔な祈り

白と青のコントラストが愛らしい奈留島の江上天主堂(えがみてんしゅどう)

船でしか訪れることが出来なかった久賀島(ひさかじま)の小さな入り江に残る旧五輪教会堂

日本でも珍しい石造りの頭ヶ島天主堂(かしらがしまてんしゅどう)は地元で産出する石を使い、信徒の手により献堂された

小値賀島(おぢかじま)から町営船で約30分の野崎島。集落跡に美しいレンガ造の旧野首教会(きゅうのくびきょうかい)が残っている

17世紀から19世紀の2世紀以上に渡り、日本ではキリスト教が禁止されてきました。それでも密かに信仰を守るため、遠く島々へ渡り、生活をしてきた信徒たちがいました。五島列島には信仰を守り続けてきた集落があり、その歴史は他に類を見ないものとして2018年に世界文化遺産に登録されています。五島市の久賀島と奈留島、新上五島町の頭ヶ島、小値賀町の野崎島の4つの集落には、禁教が解かれたのち祈りを捧げる場として美しい教会堂が建てられ、今も残っています。

隠岐諸島の「隠岐ユネスコ世界ジオパーク」

遠い過去から現在に繋がる大地の変遷を間近に!

巨大なナイフで垂直に切り取ったような大絶壁の西ノ島「摩天崖」

知夫里島の「赤壁」は西海岸に1kmに渡って続く赤褐色の岩壁。かつての噴火の痕跡

隠岐諸島にある4つの島の陸域とその海岸線から1kmのエリアは、2015年に「ユネスコ世界ジオパーク」に認定されました。太古の昔にはユーラシア大陸の一部で、その後湖底に沈み、海底に沈んだ時期もあるという珍しい歴史が育んだ、壮大な景観が広がります。地質学的にも価値のある自然遺産が何よりの魅力です。なかでも、西ノ島町・国賀海岸の国内最大級で高さ257mにもなる「摩天崖」や、海蝕によって生み出されたアーチ状の岩「通天橋」、知夫村の「赤壁」などの奇勝は必見です。またこれらの環境がもたらした独自の生態系や伝統文化も注目を集めています。

ユネスコ世界記憶遺産「朝鮮通信使の記録物」の舞台・対馬

朝鮮と日本をつなぐ重要な役割を果たした対馬藩

宗家の対朝鮮外交機関として使用されていた「西山寺(以酊庵)」

通信使の聘礼式が挙行された「国分寺」も残っている

見事な外交交渉を担った対馬藩主・宗義智

朝鮮通信使は、室町時代から江戸時代にかけて朝鮮王朝が日本に派遣した外交使節のことです。朝鮮国に一番近い対馬藩は、朝鮮出兵で途絶えていた国交回復に奔走し、友好の証である「朝鮮通信使」を迎える際の重要な役割を担ってきました。対馬から壱岐を経由して江戸へ向かう華やかな朝鮮通信使の行列は300~500人はあり、これに警備や道案内をする日本のお供を合わせて、総勢1000人を超える大行列でした。朝鮮との外交交渉や貿易の窓口として重要な役割を果たした、対馬藩の人々の苦悩と奮闘の記録は、2017年に世界記憶遺産に登録されています。

ユネスコ無形文化遺産「来訪神:仮面・仮装の神々」に認定された硫黄島・悪石島・甑島列島の仮面神たち

神木で人々の悪霊を払うメンドン

手に持った神木で見物人たちを次々と叩いていくメンドン

メンドンは旧暦の8月1・2日に硫黄権現(熊野神社)に奉納する八朔太鼓踊りで登場する仮面神です。慶長3年(1598)に豊臣秀吉の朝鮮出兵の際、島津義弘に従い硫黄島から従軍した武士が戦功を立てた凱旋祝として踊りを奉納するようになったと伝わります。(2017年国の重要無形民俗文化財、2018年ユネスコ無形文化遺産登録)。

まるで南方の仮面神!? 吐噶喇列島の奇祭・ボゼ

南太平洋の島の仮面神を思わせる風貌がインパクトあり

ボゼは悪石島の盆行事の最終日(旧暦7月16日)に登場する来訪神です。赤と黒の縞模様の大きな仮面を付け、全身をビロウの葉で覆われたその姿は、まるで南太平洋の島々の仮面神のようです。(2017年国の重要無形民俗文化財、2018年ユネスコ無形文化遺産登録)。

子どもの幸せや健康を願う歳神様・トシドン

トシドンと約束した子どもはご褒美に年餅をもらえる

大晦日の夜に小さな子どものいる家を訪れ、良いところを褒め、悪いところを戒め、新年の誓いを立てさせます。手打麓のトシドンは全身をミノに覆われ、大きな顔に高い鼻、大きく裂けた口と、いかにも恐ろしそうな形相ですが、装束は集落ごとに異なります。(昭和52年(1977)国の重要無形民俗文化財、2009年にユネスコ無形文化遺産登録)。